彼は男として男を愛ているが

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僕には知り合って12年になるゲイの友人がいる
16歳の時 高校留学で知り合った
彼も僕ももちろん カミングアウトはしていなかったし
まだそんな言葉も知らない時代??だったので
普通に生活していれば お互いがマイノリティーだって事には
気がつかなかっただろう

しかし不思議なもので 会ってまだ間もない頃
なんだかピンと来たというか...
ゲイのキャラが登場する漫画本を読んでいた彼に
僕はとっても自然に、そしてまじな顔で

“○○もゲイなん?”

と聞いた。


すると、これまた驚く程普通に

“うん、そうっぽい”

と彼が言った。

不思議なことに僕は全然驚かず
 彼も全然隠さなかった。

すると彼が

“君も?”

と聞いてきたので

“そんな感じ”

とだけ言った。

性同一性障害とかとトランスとか
そういう知識は全くなかったし
ゲイって言葉すら知らずに
“ホモ、レズ”という語彙ぐらいしかなかった僕達だったので
あまり深くは考えなかった。

ただ、彼には男を愛した過去があり
僕には女を愛した過去があった。

高校2年で知り合い 別々の高校に留学したので
その後しばらくは会わなかったのだが 
大学でサンフランシスコに僕が住み始めて間もなく
学校のエレベーターでバッタリ会い
彼も同じ市内の大学に進学したことが発覚
それからまた連絡を取り始め
計12年の付き合いになる

性ということで言えば とっても進んでいる
この街に住んだ僕等は
次第に互いの違いに気がついていった

彼は男として男を愛ているが
僕は女としてではなく男として女を愛していることを

僕は彼に会うまで
ゲイの男性はてっきり みんな女になりたいものだと思っていた
今では考えられないことだが
僕が女性を好きな理由は 僕の脳が男だからだと思っていたので
きっと同性を好きになる人は 脳みそと体が一致していないからだと
つまり 異性愛を基準として考えていたのだ

だから 何度聞いても女になりたいとは思わないという彼のいう事が
最初は信じられなかった
どう見ても 男らしいというよりは 繊細で女よりも家庭的な彼を見ていると
女に生まれてきたかったに違いないと
自分を基準に考えて そう思ってしまっていた

色々勉強して 今でこそ一概に言えないほど
一筋縄ではいかないほど 多様な性のあり方があるのだと
思えるようになったが
僕等でさえこうだったのだから
今だに多くの人が
同性愛だゲイだとレズだの聞けば
こぞって

“どっちが女役??どっちが男役??

という質問をしたって責められまい。

視野とキャパを広げるには
やはり様々な経験と 
色々な人に接触することでしかないなと
つくづく思ってみた

来月SFに彼が遊びに来るらしい(もう日本なので)
久しぶりにゲイバーでも一緒に行ってみようかと思う

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